km+GARDEN-RE,Ver.3

初めてのお方も、お馴染みの方も。

ネットと合わせて視聴を

『あな番』本編がちょっと前に終わって、今週の日曜でネットでの特別編も完結しましたね。世間でもいろいろ考察があったり、ぼくの周囲でもいつもの皆さまと色々ツイートしたり考えたりしました。

 

※一応ドラマ『あなたの番です』のネタバレがあると思います。未見の方はご注意ください。

 

ぼくたちの方はそこまで推理で考えてなかったので、田宮さんが最後まで怪しいかな、とか討論してました。ご存じのように、最終話までにかなり考察が出ていて、公式でも重要なポイントは予告していました。

それで一応大部分の謎が放送中で明らかにはなりましたよね。ただ、かなり注目が集まっていて、最後にまた事件が起きたので批判する感想も多かったです。ぼくたちはある程度そういったことは想定していたので、少し遅れて最終回を視聴して、ネット放送も今週、トライ期間を利用して通しで見ました。最後までゆっくり見れば、手法に批判はあると思いますが、良い出来だったように思います。

最終回の黒島さんが手際が良すぎて、違和感というか衝撃が強かったとは思います。犯行もかなり怖いですが、それで拒否感というか、もっと良い演技をという側面があったかなと思います。ただ、出演者の皆さまもそんなシーンを撮影した後でも、満足感がある感じでインスタにいろいろ報告しているので、出演者さんは意欲的に、楽しくできたように見えました

 

それでぼくたち周辺のツイッターで出た意見をこちらに書いても良いことになったので一応まとめます。あまり推理方面に詳しいわけではないので、という前提があります。

 

1個目は、テレビ最終話だと、「あなた(が次は殺す)番です」、になると思いますが、ぼくたちはこれが「あなたの(良心、理性が試される)番です」と解釈しました。黒幕がサイコパスであると交換殺人というテーマに合致しないという指摘も理解できますが、たぶんマンションというすぐに引っ越せない場所で、交換殺人が起きてなかなか逃げ出せないという舞台は必須だったと思います。

そして参加者の一部は、仕事や家庭等でかなり深刻な悩みがあり、脅されることで殺人を犯すわけです。逆に最後まで誰も殺さず、黒幕に殺される方もいました。まさか交換殺人が偶発的に始まったり、好き好んで犯行を行う邪悪な黒幕がいるとは普通思わないという、前提があったと思います。ただ最悪の舞台で、悪趣味なゲームをしていたら、極悪な方がいたという感じかなと思います

 

2個目は、ネット最終話まで見ると、犯人からの手紙でその真意は「あなた(がありのままの自分を見せる、アイデンティティを社会に示す)番です」とぼくたちは解釈しました。まさか犯人同士がこのように連絡を取り合うとはテレビ最終回では思いませんでしたが、事実としてそのように理解しました。この完結の仕方はたぶんテレビの続きで出してくるのは難しくて、黒島さんの生い立ちと続けて表現した方が筋は通ると思いました。ただ、創作物として殺人が生活の一部であり、それを上手に少年が表現して、というのは地上波では伝わらなかったと思います。

そして二人のサイコパスの出会いと理解というのは、無差別で意味がないような殺人が、自己の確認と生活の糧になってしまうというなかなか恐ろしい結論になっています。

 

3個目は、黒島さんと総一くんはやはり同じような生い立ちになっているということです。黒島さんは育ての親のところに預けられて、総一くんは世間体を気にして育てられている感じに見えます。一応、ぼくらのまわりでもサイコパスだとしても環境要因が大きかったり、更生の余地がある方法で考察したりしていました。

黒島さんはいつも他人に迷惑をかけないよう言われて、総一くんは絶対にいじめられないように育てているように見えます。ただ、二人とも自分の感情に正直に生きたいというか、黒島さんの場合、明らかなのは自分が非常に悪いことをしても、実子であるなら必ず許してくれるという期待があったように思います。年齢が違いますが、二人は同じ段階をたどっていて黒島さんは先生が結論を出して、総一くんはおもにお母さまが決めてかかっていると思います。

本来、どんな子供でもあまりに残酷なことをすれば、親に相当厳しく怒られると思いますが、間違った実践をした黒島さんが今度は総一君を導く感じでしょうか。

 

4個目は、自分のアイデンティティや自己確認を数少ない他人に依存しない方が良いということです。黒島さんにわかりやすい答えを出した先生、総一君は自分が守らなければ、と決めてしまったお母さまはやはり邪悪な価値観へ傾けてしまったと思います。

それで、この二人の対になる登場人物が翔太君と尾野さんであると思います。翔太君は大嫌いな人も抱きしめたり、八方美人的で違和感を感じた視聴者さんも多いと思いますが、常に多くの他人に、自分はこうだと主張していて、特定の誰かに嫌われても折れない心持ちがあったと思います。

また尾野さんは、カップルさんや夫婦たちをさんざん苦しめたので不人気な感じでしたが、毎回、少しずつ成功体験と自信を積み上げていると思います。実際の社会に後述の二人がいるとなかなか対応に困ると思いますが、サイコパスや自尊心の問題から色々考えれば見えてくるものがあるかもしれません。

とりあえず現時点でこのような感じですが、トリックやアリバイだけに注目しなければ、まだまだ考察できる良いドラマというのがぼくの周辺の感想でございます。

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